B級世界遺産 承徳避暑山荘(2010.10)

司馬台長城 高速道路より

金山嶺長城 戚継光像

金山嶺長城 将軍台へ 

金山嶺長城 司馬台へ続く長城 

金山嶺長城 

金山嶺長城 馬防ぎの前壁 

承徳避暑山荘正門

宮殿区の門

小ポタラ宮全景

避暑山荘山景区

磬錘峰遠景

避暑山荘湖景区より見た磬錘峰
       
 避暑山荘湖景区  避暑山荘内の仏塔  外八廟普寧寺観音像  外八廟小ポタラ宮
       
 小ポタラ宮屋上からの遠景  磬錘峰  外八廟普楽寺  カササギ


 
アメリカ旅行の2週間後、「エー、また行くの」との周囲の冷たいまなざしを振り切っての中国旅行でした。
 北京の北方200kmにある世界遺産の承徳避暑山荘に3泊4日で出かけてきました。以前、避暑山荘の写真を見ていて、彼方にある奇妙な形の岩をみて、「なんだ、この岩は」と強烈に傍に行ってみたくなりました。魁猿夫妻も一緒に行く予定でしたが、彼の入院によって残念ながら我々夫婦のみの旅行となりました。

 10/15 昼頃北京の空港でガイドの出迎えを受け、直ちに承徳へ向かう。北京−承徳間は去年高速道路ができ、約3時間で行けるようになったとのこと。周囲の景色を楽しみながら、交通量の少ない道を快適に走る。途中のサービスエリアはみんな工事中でまだオープンしていない。高速道路の中間地点で万里の長城をトンネルで越える。少し脇道へはいると金山嶺長城である。ここは以前行った八達嶺長城に比べるとまったく人がいない。この辺りの長城を修復した明の将軍戚継光の像を過ぎて将軍台まで30分ほど登る。将軍台からの眺めは素晴らしい。遙か彼方司馬台まで長城が延々と連なっている。数時間掛けると司馬台まで縦走できるそうだ。

10/16 午前中、避暑山荘内を見物する。頤和園の2倍はあるという広大な庭園ではあるが、特にこれといった見所はなく「これが世界遺産?」と首をかしげる程度のものである。皇帝の居住区は瀟洒な建物が並び、落ち着いたたたずまいである。離宮の外側の公園を散策する。山区を遊覧車に乗って廻る。車幅ギリギリの曲がりくねった道を遊覧車はぶっ飛ばす。ジェットコースターに乗っているようだ。山頂の東屋からの眺めは素晴らしい。紅葉はもう一つだが、眼下に小ポタラ宮などの外八廟、彼方に磬錘峰が望める。あと、池区を散歩するともう昼時となる。
 午後は避暑山荘の外にある外八廟を見物する。これは歴代清朝皇帝が周辺の国を征服したときに記念として建てた寺院とのこと。たくさん見ても疲れるだけなので、まず普寧寺を参観する。ここの目玉は巨大な木造の観音像である。神々しいお姿だ。どこかに撮影禁止と書いてあったようだが、周りの人たちはパチパチやっているし、ガイドに聞いてもOKというので、私もカメラにお姿を収める。それにしても肩などに埃が大分溜っている。少しはおみぬぐいだどやったら?
 続いて、外八廟最大の寺院小ポタラ宮を見物する。ここの正式の名前は普陀宗乗之廟というが、チベットラサのポタラ宮を模して作られているチベット寺院だ。きっと、チベット征服の記念だろう。記念と云うよりは、征服された人民が信仰するものを中国国内に丁寧にお祭りして人民の反逆心を押さえ込んだのだろう。屋上に上がると、寺院の屋根瓦が夕陽に金色色に輝いてまことに豪華である。彼方の山々には磬錘峰をはじめ奇岩が重なり合っている。これだけ見るともう夕方である。

 10/17 午前中、磬錘峰の根本に立とうと出かける。ガイドも行ったことはないらしく、車で行けるはずだとウロウロして、いらいらした運転手と口論する始末。結局、リフト乗り場に行き着いて、延々と続く長いリフトに乗ってふもとにたどり着く。アッ、GarminのGPSがない。何処で落したのだろう? 中国で遺失物が現れるはずもないだろうから、諦める。念願の磬錘峰の根本に立つ。棒の高さ38mというから、10階建てのビルぐらいか。ガイドは高所恐怖症か、手前で座り込んだままである。震度3ぐらいの地震でもひとたまりもないだろうから、ここは数百万年も地震はないのだろう。眼下に承徳の町が眺められ、まことに天下の絶景である。これで、やっと承徳に来た甲斐があった。
 午後から北京にもと来た道を帰り、頤和園を少し見物する。ここはもう一度ゆっくり訪ねたいところだ。四合院ホテルに泊る。昔の民家である四合院をホテルとしたものでなかなか風情がある。日本人の客はいなくて、宿泊客は外人さんばかりである。

10/18 今日は雨。ガイドは断り、少しばかり習っている中国語を試そうと家内と二人で瑠璃廠に出かける。今習っている書道用に筆や紙などの用品を買いたいのだ。ウロウロして小さな店で値段の交渉をして羊毛筆を買う。店員がニコニコしていたからだいぶ儲けさせたか。値切りの交渉は苦手だ。
 午後、無事帰国。