甑島観光ツアー(2014.10)


       
里集落の武家屋敷跡 里集落トンボロ地形遠望  下甑島クルーズ(1)鹿島断崖  下甑島クルーズ(2) 
       
 下甑島クルーズ(3) 下甑島クルーズ(4) 鶴穴 下甑島クルーズ(5)内川内海岸  下甑島クルーズ(5) 金山海岸
       
 下甑島クルーズ(5)漁師の小舟 下甑島クルーズ(6)ナポレオン岩  長目の浜  長目の浜 
       
甑大明神  藺牟田瀬戸架橋工事  陸から見た鹿島断崖  下甑島 
       
瀬尾観音滝   下甑島・長浜の払暁  日の出 芙蓉の花 

  二泊三日の国内ツアー旅行に参加して、甑島(こしきじま)に行ってきました。以前、甑島の長目の浜の不思議な光景の写真を見て一度訪れてみたいと思っていた
所です。
 十月中旬、朝伊丹空港を出発して鹿児島空港、串木野港を経由して上甑島の里港についたのは昼頃。港にある公共の宿・甑島館に荷物を預ける。この島で団体客
が泊まれるのはここだけのようだ。
 早速、貸し切りバスで島内観光に出る。バスは島内定時運行バスの臨時転用のようだ。ガイドの男性老人もプロではない。まだプロのガイドがいるほど観光客はいな
いようだ。まず、里集落の武家屋敷跡を散策する。浜の丸い石を積んだ石垣が美しい。建物は建て替えられて往時の建物はほとんど残っていないので、知覧の武家
屋敷ほどのことはない。バスで山道を登って、里集落を展望する。ここはトンボロ地形といって二つの島が砂利でつながった砂州の上に出来ている。大小の丸い石で出
来ていて砂は全くないとのこと。
 次いで中甑島(上中は橋で繋がっている)の展望台から藺牟田瀬戸を眺める。現在、橋を建設中で三年後には三つの島が橋で繋がるとのこと。真っ青な海が美しい。
 中甑港(上甑島にある)から下甑島の西側に連なる断崖を眺めるクルーズに出発する。このツアーの目玉の一つだ。二十人程が乗る小さなボートなので波が荒いと
出ないらしいが、今日はべた凪で絶好の日和だ。うち続く断崖、海蝕洞窟、最高峰尾岳から流れ落ちる滝、海中に立つ岩など次から次へと現れる。ここの断崖の眺め
は、以前見た知床半島、三陸海岸に引けを取らない。
 クルーズが終わると、宿に帰って温泉に入り夕食。魚はキビナゴの網焼き、唐揚げ、刺身、汁などオンパレードだ。安い魚だろうが新鮮なのでとても旨い。六代目百
合という地の焼酎がすすむ。

 朝一番は長目の浜見物だ。展望台に立つと手前に貝池その向こうに長い海鼠池が連なっている。これもトンボロ地形で海流が砂利を置いて砂州を作った。橋立と
同じ原理かな?砂州は砂利で出来ているので水がかなり自由に滲み通るようだ。海鼠池では中華料理に使う上質のナマコが獲れるとのこと。島一帯の山には芙蓉の
花が自生して今満開に咲いている。
 中甑の集落の寿司屋で昼食。マグロなど新鮮な魚でこれも美味だった。
 ここの港からチャーターしたボートで下甑島の鹿島港へ渡る。今度は昨日海上から見た断崖を陸から展望する。藺牟田瀬戸を見下ろす灯台の辺りには夏には自生
のカノコユリが一面に花開くという。カノコユリと言えばカサブランカの親株だから、さぞや見事だろう。山を縫う林道を走っていくつかの展望台から西岸の断崖を眺め、
最後に野々浦集落からナポレオン岩を再び眺める。島の最高峰・尾岳の稜線には白い城塞のような自衛隊のレーダー基地が聳えている。
 尾根を越えて島の東岸に出、下甑島最大の手打集落に出る。ここの浜は白砂で出来ている。ここにも武家屋敷の名残が見られる。あとは観音滝を見て甑島観光は
お終いとなる。長浜港に出て親和館という宿に入る。この港の名物はタカエビという甘エビの大きいもの。これも絶品の味だった。こちらは下甑の甑州(そしゅう)という
焼酎を飲む。この島の食い物は文句なく旨かった。

 早朝、九州本土に昇る日の出を拝して、薩摩川内港へ向かい甑島の旅を終えた。