岐阜県の地図を見ていると、高山市の南に位山という山が目につく。標高は1,500m位で実になだらかな山形をしている。ここは飛騨一ノ宮、水無神社のご神体とされている山だそうだ。この山から南に続くなだらかな尾根を辿ると川上岳(かおれだけ)がある。この尾根は「天空の散歩道」と呼ばれているそうな。
昨年の冬、ここを縦走しようと出かけたが位岳山頂で敗退した。
ネットで調べると、秋の紅葉、特にドウダンツツジが素晴らしいらしい。
それでこの秋にもう一度ここを縦走することにした。通常は位山か、川上岳から縦走してまた元の登山口に戻るようであるが、ピストン登山が嫌いな小生は反対側に下りてしまいたい。そこで今回は前日に下山口に自転車をデポしておいてサイクリングで登山口に帰ることにした。
モンデウススキー場でテント泊して、朝6時半出発する。スキー場の一面のススキが原の中の登山道は深い霧に包まれているがその上は青空のようだ。スキー場の最上部の展望台は霧の上で北の方角には雲海の上に北アルプスが浮かんで見える。今日は快晴だ。
位山山頂までは樹林帯の中のなだらかな道だ。山頂近くの展望台からは御嶽山が大きく見える。まだ噴煙を上げているんだ。乗鞍岳もきれいに見える。近くの水場には清冽な水が流れている。旨い!
9時、山頂。あまり見晴らしはよくない。川上岳までは7.4kmとある。急げば大体三時間ぐらいかな。
小さなこぶを登ったり下ったりしながらなだらかで歩きよい道が続いている。紅葉は息を呑むほど綺麗という程ではないが、まあまあの美しさである。綺麗だと評判のドウダンツツジは少し色褪せている。爽やかな風と真っ青な空が何より嬉しい。
路上に一杯木の実が落ちている。直径1−2センチでリンゴに似ている。囓ってみると甘酸っぱい。ズミにしては大きいし、ヤマナシにしては小さすぎる。何だろうな? (帰ってネットで調べるとオオウラジロノキの実のようだ) 拾って帰ればよかった。
正午、川上岳山頂。一等三角点。笹原で360度の展望だ。西に白山、東に御嶽山、北には北アルプス。南は低い山並みが続き、山名はよう判らん。一時間ほどのんびりする。
紅葉の中、萩原町山之口に下る。この道は少し険しい。2時間ほどで登山口に下りてきた。林道があまりにもラフなのに恐れをなして2キロほど下に自転車をデポした。
自転車が壊れるか、転倒するのではと思うほどのガタガタ道を3キロ程下ると、山之口集落に出る。ここからは県道98号線に入り、位山峠まで500m近い急坂を漕ぎ上る。ここからは薄暗くなった下り道を出発点へと急ぐ。車の所に戻ったときは、日はとっぷりと暮れていた。
ハイキング20km、サイクリング17kmで結構楽しい一日でした。 |