朝、家内とホテルからタクシーでヘルマンスコーゲルのふもとの峠まで行き歩き出す。
ウィーンの森はウィーン市街の西から北を取り巻く丘陵地帯でヨーロッパアルプスがドナウ川で尽きる最後の部分である。ヘルマンスコーゲル(542m)はウィーン市の北に位置していて、ウィーン市の最高地点である。
今日は快晴だ。峠からブナの樹林帯の中の広いなだらかな道を100m程も上るともうヘルマンスコーゲルの頂上に着く。あいにく展望はきかない。頂上の塔に上がれば展望が良さそうだが、この時間には閉まっている。新緑の中、白い花が幾種類か咲いているが、名前は判らない。一つは西洋ニワトコかな?
高低差のほとんどない道を東へ歩いて行くとやがてカーレンベルグに着く。ここは車で上ることができ、ウィーン市街を望める観光地だ。今日はサイクリストもたくさん登ってきている。更に東へ1km程歩くとレオポルドベルグ。ここでアルプスは終わり、眼下にドナウ川が流れている。ここからドナウ河畔のカーレンベルガードルフの村まで300m程急坂を下る。20年前の秋、ここを下ったときは全くの山道だったが、今は巾2m程だがちゃんと舗装された道になっている。
カーレンベルガードルフからは、またカーレンベルグの峰直下の峠まで登り返し、葡萄畑の中の坂を下ればグリンツィングの町に出てハイキングはおしまい。約15km程の楽な歩きだった。グリンツィングのホイリゲで一杯やって帰りたかったのだが、今夜のコンサートに遅れてはいけないので、そのまま電車で帰る。 |