鈴鹿山系 イブネから銚子ヶ口

2016/06

 昨年秋大杉谷で椎間板ヘルニアになり、一時は手術も考えたが幸い徐々に回復してきた。五月には能登一周サイクリングを無事にこなし、今度は一、二泊の低山登山を試みようと考えた。行くのは高島トレイルか鈴鹿山系ぐらいが適当だろう。梅雨の晴れ間とて、どうも一泊二日しか歩けそうにない。今回は表記のコースにしよう。荷物は超軽量ということで、テントは昨年パタゴニア旅行用に買ったテラノバのLASER ULTRA 1(500gちょっと)を再登場させ、この時期だからもう寝袋は必要なしで、シュラフカバー(最近お気に入りのEscape Bivvy) 、インナー(Thermolite Reactor) とエアーマット。食料はもちろんオール乾燥食品。これで中型ザックに半分ぐらい。これならあまり腰にも負担はかからないだろう。

6/18(土)
 まず、奧永源寺の下山口、杠葉尾(ゆずりお)の駐車場に自転車をデポして、登山口の甲津畑に向かう。林道終点から登山開始。今日は快晴である。暫くは自動車は通行留めとなっている舗装された林道を辿る。この道は千種街道と呼ばれ、近江の甲津畑から愛知川支流の渋川沿いに杉峠、根の平峠を越えて伊勢の千種に通ずる近江と伊勢を結ぶ重要な道だったらしい。織田信長も通ったし、蓮如上人も通ったと伝えられている。もちろん近江商人も往復しただろう。

 路上をコガネムシがせっせと糞を転がしている。昔読んだファーブルの昆虫記を思い出す。
 今度はマムシだ。道の真ん中に陣取って、逃げようともせず尻尾を細かく振るわせてこちらを威嚇している。以前、大台ヶ原で同じような光景に出会ったが、あの時は尻尾を振るわせると落ち葉がかさかさ鳴って、これはガラガラヘビと同じことをしているのだなと納得したが、ここでは音がしない。

 

 蓮如上人の泊まった小屋跡。シデの巨木。このあたりは銅鉱山の跡らしい。昔はよく踏まれた街道らしく古い石垣が残っている。
  
 何度か橋を渡り、シデなどの巨木が立ち並ぶ並木道を上ってゆき、最後に急斜面を上ると杉峠に到着する。峠の名となった杉の木は完全に枯れている。2006年当時はこの一本の枯れ木から横に太い枝が伸びてよく繁っていたのだが。
  

 まだ、イブネに向かうには時間があるので荷物を置いて雨乞岳を往復する。頂上からイブネを遠望してみたい。

 
イブネ遠望                                          頂上からみた御在所岳と鎌が岳 

 峠に戻って雨乞岳とは反対の北側のなだらかな斜面を登る。峠の北のピークを越えて東に斜面を少し下ると佐目峠に出る。この辺りきれいな流れがある。水を汲んで行くかと思ったがイブネにも水はあると書いてあったのでそのまま上る。ちょっとした登りでしかないがやはり軽い方が嬉しい。なだらかな道を20分程登るとイブネ頂上平原に着く。頂上には7、8張りのテントが張ってあるが広い平原ではノンビリしたものである。地面は苔で覆われており、少し湿っぽい。少し下ると谷川が流れており、きれいな水がとれる。しかし、きれいな水につきもののブヨが多い。まあ、北の方のブヨほど大きくはないが、それでもしつこく耳たぶを攻撃してくる。

  

  

 イブネからクラシの方へ進んで、谷川に近いところにテントを張る。まだ明るいが、もうすることはないのでテントに入って一眠りする。日が西に傾くと琵琶湖が光って見える。



 6/19(日) 5時半、出発。今日の天候は午前中は何とか持ちそうだが、午後は雨になりそう。何とか昼までには下山したい。ここから銚子ヶ口まではせいぜい100m程度の上り下りが続くだけで大したことはない。ガイドブックでは険路と書いてあるが。しっかりした踏み跡を辿る。少し道を外れることもあるがちょっと歩くと、ホイしまったと引き返すだけのこと。
  

            リョウブかな?                                            稜線の東側神崎川流域                                                銚子ヶ口までの稜線

  

              稜線のブナ林を行く                                      下生えがないので歩きやすい                          崩壊部分

やがて大峠。もうちょっとで銚子ヶ口だ。名残のツツジが咲いている。
  

 小さなピークを越えると、水舟の池への分岐点だ。まだ時間も早いので荷物を置いて下ってゆく。 200mほど下ったかな。神秘的な池が現れる。水は黒く濁っているが、水面に映る木々の影が美しい。まわりの灌木にはモリアオガエルの卵が一杯付いている。しかしこんな山奥の池までどうやって蛙たちは登ってきたのだろう。

 

 また、ちょっと迷うがどうということはない。銚子ヶ口に到着。振り返るとイブネの台形の山が見える。ここまで3時間ぐらいだった。

 

 まだ、9時前だがパラパラと雨粒が落ちてきた。急いで下ろう。年を取ると下りが辛い。登りのコースタイムと同じくらいかかる。

  

 昼前に杠葉尾の登山口に到着。荷物を担いで、自転車で道の駅まで走り、荷物をデポして20km先の甲津畑まで走る。アー、土砂降りになってきた。最後の登りが厳しい。

  

         杠葉尾の集落                                      杠葉尾の畑                                                 神崎川


                   エゴノキ