いよいよ、宮之浦岳から永田岳に続く主稜線に出る。焼野三叉路だ。普通は新高塚小屋で泊まり、ここから永田岳はピストンするのだが、今回は永田岳を越えたところにある鹿之沢小屋に泊まることにする。ここなら空いているだろうというのと、四十年前泊まったというセンチメンタルな理由からである。
 ここから見る永田岳のジグザグの登山道は見覚えがある。道が雨で深く掘れて歩きにくいのも昔のままである。