田沢湖−竜飛崎(1999.8

8/02
 秋田経由で朝、田沢湖到着。今年5月、鶴岡からここまで走ってきたあとを竜飛崎まで繋ぐ予定である。
 玉川に沿って北上する。玉川温泉。以前、登山の途中で立ち寄ったときはかなり鄙びた湯治場であったが(http://www.tcct.zaq.ne.jp/tokuyohsu/onsen/onsen.html#tamagawa)、僅かの間にずいぶん立派になったものだ。近年では有名な温泉になっているようだ。源泉の熱湯の湧出の迫力や岩盤浴の賑わいは以前のままだ。温泉に浸かって一休みする。
 少し上って峠を越えると鹿角市に入る。ここで有名な日本のストーンサークル・大湯環状列石を見なくては。まあ、期待したほど大きなものではないが、縄文時代の遺跡らしい。遺跡の近くの広場にツエルトを張る。
 遠くから太鼓の音が聞こえてくる。音に惹かれて夕闇の中を散歩する。どうやら祭の練習のようだ。酒屋が見つかった。シメシメ。

     
 玉川温泉  玉川温泉泉源  大湯環状列石



8/03
 北に少し走ると小坂に入る。ここは鉱山で栄えた町だ。今もその時代の遺構が見られるし、精錬所はまだ活動している。昔は金・銀が掘られていたらしいが、今は海外から輸入した鉱石を精錬していると工場の門衛のおじさんが言っていた。
 芝居小屋の康楽館をみて、十和田湖へと樹海ラインを上る。上りはじめのあたりはアカシアの林が続く。この辺りの蜂蜜採集を先日のテレビで見た記憶がある。
 やがて、七滝。日本の滝百選に入っているらしいが、余り感激するほどのことはない。さらに上ってところでハンモックを吊って一時間ほど昼寝をする。風が涼しくて気持ちがいい。
 発荷峠。初めて見る十和田湖だ。美しさに感激する。休屋で昼食。湖畔を走って滝ノ沢峠を越え、浅瀬石川を下って行く。ダムの下にある鄙びた温湯温泉の共同浴場でノンビリと汗を流す。再び走り出し、夕方弘前に到着、ねぷたで賑わっているが何とかビジネスホテルを見つける。ホテル代は祭料金だ。夜はねぷた見物。湯冷めして風邪をひいたようだ。ハクション。

     
 小坂康楽館  七滝  発荷峠からの十和田湖
     
 休屋辺りの十和田湖風景  弘前ねぷた  弘前ねぷた



8/04
 今日も快晴である。今日は白神林道を抜けて十二湖・不老不死温泉に向かう予定で西に向かう。暗門の滝入口まで来たが、ここから先のダートは砂利道の上りで前輪がスリップする。この先50kmこの調子では崖から転落するかも知れない。諦めてバックして西屋目から北の岩木山山麓の道路に出る。この上りは暑さと急坂でフラフラになった。嶽温泉に入浴して休憩を取る。ここから鰺ヶ沢までは快適な下りの道、快走する。
 ここから津軽半島を北上して出来島海水浴場の砂浜にツエルトを張る。夕陽が美しい。
 丘の上に李商隠の「楽遊原」の詩(夕陽を詠った絶唱)の紹介の看板があった。
 浜辺のくせに蚊が多い。

     
 岩木山麓を行く  夕陽無限好 只是近黄昏  七里長浜



8/05
 朝、近くの埋没林、ベンセ沼などをみて、十三湖まで北上。十三湖も訪れたかった場所の一つである。資料館で安東氏の遺物をみて、小泊まで行くもこの先で通行止め。バックして東へ向かい、津軽線に沿って今別に出、海岸線を竜飛崎に到着。
野営場は風が強い。仙台の男子学生、お茶の水の三人のサイクリストと交歓。

     
 ロンリー・サイクリスト  十三湖  津軽海峡 源義経伝説の地
     
 竜飛岬が見えてきた  竜飛岬到着  最果ての神社



8/06
 海岸線を蟹田まで帰り、ここから輪行して、青森へ。夜行列車の時間までねぶた見物をする。

後記:このサイクリングをやっている時期にはまだやまんなか縦断までもって行こうという意図は全くなかった。だから、白神林道を通って日本海側へ出ようとしたり、十三湖によったりと、海岸へ出ることに抵抗もなかった。


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