昼寝
以前にも同じテーマがありましたが、もう一度
白居易 「昼寝」
抱枕無言語 枕を抱きて 言語無く
空房独悄然 空房 独り悄然
誰知尽日臥 誰か知る 尽日臥すも
非病亦非眠 病に非ず 亦眠るに非ざるを
枕を抱いて黙ったまま。寝室はひっそりとしている。
誰が知ろうか、私が一日中寝転んでいても、別に病気ではなく、また眠り込んでいるわけでもないことを。。
蘇軾 「南堂」
掃地焚香閉閣眠 地を掃い 香を焚きて 閣を閉ざして眠る
簟紋如水帳如煙 簟紋(てんもん)は水の如く 帳は煙の如し
客来夢覚知何処 客来りて 夢覚め 知んぬ 何れの処か
挂起西窗浪接天 西窓を挂起すれば 浪 天に接す
床を掃いて香を焚き部屋を閉め切って眠る。ござの模様はさざ波のようで几帳はかすんでいるかのように透き通る。
突然客が来て夢より覚めたが、さて今どこにいるのやら。西側の窓を開けてみると長江の浪が果てしなく天まで続いている。
参考図書
中国の四季 漢詩歳時記 野口一雄 講談社
漢詩歳時記 夏 黒川洋一他編 同朋社麦秋