四国剣山のキレンゲショウマ (2009.08)

八月上旬の週末、四国の剣山に登ってきました。宮尾登美子の「天涯の花」で有名となったキレンゲショウマを見るのが目的でした。宮尾登美子はあまり好きな小説家ではありませんのでこの小説は読んだことはないのですが。

 阿波池田生まれのくせに、剣山に登るのは二度目である。18歳、大学一年の夏休み、同じ高校出身の友人二名と穴吹登山口から一の森(泊)、翌日三嶺を目指すも途中当時白髪分岐にあった避難小屋でダウン、翌日ようようのことで三嶺についたことを思い出す。48年前の思い出である。当時は現在のような車道もリフトもないから麓から歩いて登るしかなかった。

 さて今回は、見の越まで車で行き、ここから歩いて登る。リフトもあるがさすがにお手軽すぎる。それでも頂上まで600m足らずの上りであろうか。リフトの上側の駅から少し登ると頂上への道から外れてキレンゲショウマの咲く谷間へと向かう。ここまでの途中には、シコクフウロ、オトギリソウなどが咲いていた。ここからはカニコウモリ、可憐なヒメフウロ、ナンゴククガイソウ、ソバナなどが咲くじめじめとした滑りやすい道をたどる。やがて谷間をうずめるキレンゲショウマの群落に出会う。ちょうど満開である。肉厚の花びらは黄色というよりはクリーム色がかったやさしい色合いである。他にあまり似た花のない心に残る花である。

 剣山頂上はお手軽に登れる山の土曜日とあって大勢の人である。峰続きに次郎笈が美しい山容を見せている。あそこのピークを踏んで下ろう。

 その夜は、山仲間の別荘でバーベキュー。翌日は周辺を観光する予定であったが、四国中国地方を襲った豪雨のため、ほうほうの態で大阪へと退散しました。

 

オトギリソウ

シコクフウロ

シコクフウロの変異?

ヒメフウロ

カニコウモリ

キレンゲショウマ

キレンゲショウマ

キレンゲショウマのつぼみ

キレンゲショウマの群落

剣山山頂(次郎笈より)

剣山山腹の岩塔

剣山蒼天