南比良山系縦走
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権現山  蓬莱山への縦走路  小女郎峠  木戸峠付近の朝
 比良岳  比良岳から葛川越への下り  烏谷山から武奈ヶ岳を望む  南比良峠と堂満岳
八雲ヶ原  武奈ヶ岳への登りの樹林帯 武奈ヶ岳山頂  御殿山
 山仲間のレポートに比良の雪景色がアップされていて、大変心惹かれた。そういえば比良にはあまり行ったことがない。特に冬はまだリフトがある頃に武奈ヶ岳に登ったことがあるだけだ。どうせ行くなら縦走だと、3泊4日の予定で権現山から蛇谷ヶ峰までの全縦走を試みたのだが、大雪のため武奈ヶ岳で敗退した。
 
 2/11 堅田からのバスを葛川平で下車する。4,5人のグループが一緒に降りる。彼らに先行してもらおうと狡く構えてゆっくりと支度する。今年は雪が多く、平集落もすっぽりと雪に覆われている。権現山の上り、先行のグループのトレースをツボ足で辿るが、荷物が重い。
 権現山頂上。琵琶湖が眼下に見える。東側の斜面の樹林帯に霧氷が着いている。権現山から蓬莱山まではなだらかな尾根道が続く。遙か彼方に蓬莱山山頂のスキー場の施設が見える。小女郎峠。小女郎池の方へなだらかな雪原が拡がる。雪が締まって歩きやすい。途中に二人の外人さんがテントを張ってノンビリしている。宝塚に住むアイルランド人と米国人で雪上ピクニックとのこと。しばらくサイクリングの話などする。
 蓬莱山から雪がクラストしているのでアイゼンを付ける。打見山からゲレンデの横を汁谷へと下る。ゲレンデを外れると雪が深くなりスノーシューを着ける。木戸峠辺りから先行のワカンのあとが一つ続いている。しばらく行ったところでテントを張る。

 2/12 7時出発。晴れていて気持ちのよい朝である。琵琶湖湖上に朝日が輝き、正面の比良岳に朝日が射している。昨日のワカンのあとを辿る。比良岳から葛川越に下り鵜谷山へ登り返すがここがこのコースの最大の難所である。短い距離だが1時間半程かかってようやく烏谷山頂上に到着。頂上からはスキーやスノーシューのトレースが沢山ある。昨日、スキー登山をしたグループがあったようだ。トレースは途中から下へ降って行き、南比良峠の方へは足跡が全くないが、尾根筋を辿って峠に到着。一日ゆっくりしたいようなノンビリとしたところだ。ここから夏道は正面の堂満岳を捲いて行くのだが、トレースは全くない。少しGPSを頼って踏み出すが急斜面のトラバースは困難。あとは南稜の直登か、奥の深谷まで降って谷沿いに行くかだがこの時期谷沿いにトレースがある可能性は少ない。ということで正面の稜線を直登することとする。この辺りでウロウロして1時間ほどロスした。
 案ずるより産むは安しで簡単に道満岳頂上。ここでまたトレースと出会うが、メインのトレースは東の稜線の方へ降っている。GPSを頼りにようやく金糞峠。あとはスノーシューを外してブラブラと谷沿いに八雲ヶ原へ。八雲ヶ原には既に5,6張りのテントが設営されており、すぐ私のテント用に地ならしをしてくれた。
 夜、激しい雪となる。お隣さんは賑やかにお酒盛りである。

2/13 テントの外は2,30センチの新雪である。これでここから蛇谷方面への縦走はあきらめる。テントの外で、「・・・ちゃん」とよぶ声が聞こえる。山の会にレポートを挙げている人と同名だ。ひょっとしてと声を掛けると果して当人だった。彼女は比良の主のような人だから色々情報をもらう。
 彼女たちが先行したトレースを辿り、イブルキノコバ経由で武奈が岳頂上へ。頂上は風雪が激しい。展望は当然何もなし。スノーシューをつけていても潜るサラサラの新雪である。
 御殿山への稜線を下り出すと、10名ほどの中高年のグループが交替でラッセルをしながら元気に登ってきた。坊村を6時に出発したとのこと。この時、11時半。ほんとに元気である。御殿山までに数十名の登山客と出会う。
 あとは坊村までブラブラ下り。

 翌週の週末、比良の主の女性は1泊2日で権現山から蛇谷まで縦走したとのこと。私が丸二日掛けた権現から八雲まで一日で走っている。まあ、雪は締まっていたのだろうが、私には考えられないスピードである。来年もう一度挑戦しよう。