ベニバナヤマシャクヤク - 2019

美山町
 今まで、大峰山系へ行かなければベニバナヤマシャクヤクは見られないと思っていたが、京都府美山町でも見られるらしいと知った。ネットで調べてみると、茅葺きの里の近くで今年は5月末と6月初めの週末に公開されているとのこと。これは今までたびたび見に行っている大峰観音峰の開花時期より2、3週は早いのではないかな。早速、見物に訪れた。
 自生地は集落すぐ裏の広大な杉の植林の中である。数千株はあるらしい。案内所で尋ねると、野鳥が種を運んで拡がったとのことで、人の手は加わっていないとのことである。

   
   
   


 30分程かけて、遊歩道を一巡する。花の色は紅紫から白色までいろいろであるが、大峰のものより少し色が薄いかなという印象であるが、広い敷地に数多く咲いているのも見事であった。入り口で昨日の雨でヤマヒルが一杯出ていると注意され、対処するための食塩も頂いたが、出てきて見ると、家内の白いパンツが赤く血に染まっていた。気がつかないうちに、足下から這い上がられたようだ。

大峰観音峰
 二週後に、観音峰の花も見ようと山仲間と出かけた。こちらは、登山口から1時間程登った観音峰の中腹標高1200m程の草原に咲いている。途中、植林の中を登ってゆくのだが、コアジサイ、フタリシズカが目を楽しませてくれる。
 尾根に上がるとカヤの草原となり、周囲の展望が開ける。すぐ上には稲村ヶ岳、谷を隔てて弥山の尾根が望める。弥山川の双門の滝も見える。日当たりのよい茅の間に点々とベニバナヤマシャクヤクが咲いている。美山とは異なり、こちらには白い花はない。
 少し下った辺りにはジギタリスが勢力を伸ばしていたのだが、ベニヤマの保護のために徹底的に引き抜かれていた。これはこれで美しいと思うのだが。少しは咲かせる余地を残してやりたい。ジギタリスは生命力が強靱なのか、引き抜かれて木の枝に曝されていてもなお元気に花を咲かせている。
 紫色の小さな花はミヤマクワガタかな?