大山−船上山縦走 2020.10
大山寺から三鈷峰に上がって船上山まで縦走すると、どうやって出発点まで帰るかが悩ましい。それで今回は下山口の船上山登山口に自転車をデポしてこれで約20km走り、登山口に帰ることにした。
10/05 倉吉のスーパーで今夜の夕食を仕入れ、下山口の船上山少年自然の家に自転車をデポして、駐車場で車内泊。
10/06 早朝、大山寺登山口へと車を走らせる。丁度、船上山の柱状節理の岸壁が見事に見える。船上山から大山まで山腹を捲く道はアップダウンがきつい。自転車で走るのは苦労するぞ。
船上山を見上げる |
8:30 大山寺駐車場出発。大山寺から大神山神社をお参りして、三鈷山登山道を登り出す。大した荷物でもないが調子が悪い。下宝珠越の尾根までの急な坂道を登る。やっと尾根に出る。宝珠山までピストンするが全く見晴らしがきかない。秋の彩りも貧弱なものだ。尾根を中宝珠越、上宝珠越と辿って行くと、右には大山の岩壁、左には三鈷峰の岩壁がそそり立って豪快な眺めだ。上宝珠越えから山腹を捲いて三鈷峰へとゴロゴロ石の道を辿る。稜線にユートピア避難小屋が見える。
大山寺山門 | 大神山神社 |
米子方面 | ミズヒキソウ |
アキノキリンソウ |
ナナカマド |
カニコウモリ | ガマズミ |
三鈷峰 | 大山の岩壁 |
秋の気配 | ユートピア避難小屋 |
稜線に上がるともう1時を回っている。ゆっくりしすぎた。三鈷峰を往復すると今日の泊まりの大休小屋に着くのが暗くなりそうだ。今日ユートピア小屋で泊まると明日の日程がきつくなる。三鈷峰直下で道が崩れて危険そうなので行くのは止めておこう。
ダイセンキャラボクの赤い実がなっている。口に含むと甘い。種は毒らしいが。避難小屋を覗いてみる。小さいが綺麗な小屋だ。ここで一日ノンビリするのも悪くはないが。急な坂を振子山へと下る。下ったコルから少し稜線を行くと振子山だ。ここから野田ヶ山、大休峠、矢筈ヶ山、甲ヶ山と船上山に続く山並みがきれいに見える。反対側には烏ヶ山が見える。昔の山行を思い出す。
三鈷峰 | |
ダイセンキャラボク? | 秋の気配 |
大山の岩壁 | ユートピア避難小屋 |
ユートピアから振子山へと下る | ダイモンジソウ |
三鈷峰が高く見える | 振子山辺り |
船上山へと続く山並み | 烏ヶ山(かな?) |
さて、振子山のすぐ先には今日の第一に難所、親指ピークが控えている。親指というだけあって大した高さはないがほぼ垂直の上りだ。古い心細げなロープがぶら下がっているが、これに命を託するわけにはいかない。案ずるより産むは易しで灌木や岩のホールドが多く、片手でロープ、片手でホールドをつかんで難なく上ることが出来た。反対側の下りは大したことなし。後は野田ヶ山を越えてブラブラと下ってゆくと大休峠だ。
小屋に入ると、同宿者が一人。昨日から2泊してこの辺りを歩いているとのこと。明日の行程を教えて貰う。小矢筈、甲ヶ山、ゴジラの背と難所が続くとのこと。
親指ピーク | 親指ピーク |
親指ピークと振子山を振り返る | |
大休峠 | 大休小屋 |
10/07 6:30、明るくなってきてから出発する。矢筈ヶ山までは特に云うこともない道である。頂上に立つと眼下に甲(きのえ)川流域の広大な樹林帯が拡がる。行く先の下ったところに小矢筈のピークが前を遮っている。
小矢筈の岩稜も灌木、岩にしっかりとしたホールドが多く、慎重に上れば危険は感じられない。無事ピークを越える。ここは反対側から下るともっと恐いかも。
矢筈ヶ山へ | アザミかな |
何の花かな? | 頂上 |
矢筈ヶ山から見た大山山麓 甲(きのえ)川流域の樹林帯 | |
小矢筈 | 小矢筈 |
小矢筈を見上げる | 岩稜を上る |
次の難所 甲ヶ山が見える | ピークを越える |
さて、次は甲ヶ山だ。振り返って見ると、こちら側の小矢筈はなだらかだ。正面の甲ヶ山は右にトラバースして右の稜線辺りを登る。滑って転がり落ちると命がなさそうだ。ここが一番こわそう。ルートはマーキングがしてあり、それに従って登る。幸い岩が乾いていて滑る心配はない。30分程、シコシコと登っていると頂上に着いた。
小矢筈、矢筈ヶ山を振り返る | 甲ヶ山 |
山腹をトラバース | リンドウ |
岩壁 | |
岩壁 | 頂上 |
頂上を過ぎると、岩だらけの稜線にでる。ゴジラの背だ。一見恐そうだが、なに大したことはない。一個一個岩を乗り越してゆくだけだ。しかしまあ絶景と云えようか。
ゴジラの背 | 振り返る |
ゴジラの背を過ぎると、後はダラダラと高度を下げて勝田ヶ山を過ぎて船上山まで歩く。どうも足が重くてスピードが出ない。そうだ、膝にテーピングするのを忘れていた。座り込んで両膝にテーピングをする。とたんに足が軽くなる。なんだ、走れるぞ。昨日からやっていると大分時間が稼げたのに。
船上山のブナ林のなだらかな道を進む。真っ白なキノコがブナの倒木に生えている。ブナハリタケだろう。有毒のスギヒラタケに似ているので、今回は手を出さない。
船上神社に出る。ここは昔は大山と並ぶ修験道の聖地であったらしい。また、後醍醐天皇が隠岐から脱出してこの地に立て籠もったことでも有名だ。秋の花が道ばたに咲き、ススキの穂が風になびく中暫く歩くと避難小屋につく。立派な小屋だ。電灯がつき、蛇口から水が出る(飲用ではないと書いてあるが)。まだ、3時なので、そいで下れば、今日のうちに登山口まで戻れそうだが日程はゆっくりなので、ここで泊まろう。
ブナ林 | ブナハリタケ |
船上神社 | |
船上山避難小屋 |
10/08 明け方から雨になった。数日前の予報では今日まで天気は持ちそうだったが、台風が近づいたため雨になったのだろう。土砂降りになったぞ。これでは自転車に乗る気はしない。タクシーにしよう。ということで予想外の出費がかさみました。
帰宅途上、例によって湯原温泉の砂湯に浸かってノンビリと山の汗を流して帰りました。