五波峠越え(丹波から若狭へ)
(2020.05.22)
京都府の美山(南丹市)から福井県の名田庄(おおい町)の間を越えるにはR162の堀越峠を通るのが普通だ。しかし堀越峠は現在長いトンネルで越える。旧道もあるようだが廃道に近いようで自転車ではちょっと苦しいようだ。堀越トンネルも何度か自転車で越えたことがある。実はもっと東の方で五波峠という峰越しの林道がある。全線舗装されていて走りやすいらしい。コロナも下火になったことだし、今回はこれを越えて一周するコースを考えてみよう。
一番標高が低い所を起点として探すと、山陰線山家駅がよさそうだ。大体100kmちょっとで一周出来そうだ。鉄道で輪行するのは不要不急の典型で目立ちすぎるので、車で行くことにする。
山家駅を7時丁度に出発。まあまあの天気だ。爽やかな自転車日和だ。
由良川を遡るのだが、R27を避けて対岸(左岸)の府道450を走る。アップダウンは多いが交通量は少ない。
山家駅 | 辺りの新緑 |
いつの間にかR27に合流して暫く走ると、由良川本流は左に折れてR27から離れて府道12に入る。ほとんど車の走っていない快適な道だ。大野ダムの湖畔を走り、やがてR162(周山街道)と合流する。これを左に行けば堀越トンネルを越えて若狭に入るが、さらに由良川本流を遡る。ちょっと嫌な上りの九鬼ヶ坂を越えると美山の中心部だ。ここからR162は深見峠を越えて周山へと向かうが、府道38をさらに由良川源流へと向かう。この道は佐々里峠を越えて京都市に通じる道で通い慣れた道だ。
やがて美山茅葺き集落。コロナ禍のため、駐車場、商店は閉鎖され観光客は見られずひっそりとしている。田歌集落に到着。ここから支流の五波谷に入る。
府道12号線 | 大野ダム湛水域 |
府道38号線 | |
美山茅葺き集落 | 由良川 (田歌) |
暫くは谷沿いに走る。フライフィッシングをやっている。後ろが少し狭そうだ。ほら、後の木の枝に引っかかった。
2kmほど奥に入ると、谷を離れて中腹を峠へと駆け上がる。標高600mの峠まで200mちょっとの上りだ。新緑の林の中の緩やかな勾配の道を気分良く上ってゆく。峠に到着。ここから西へは尾根伝いに八ヶ峰、知井坂まで縦走出来るようだ(山仲間はMTBで通ったことがあると云っていた)。東へは杉尾坂から三国岳(高島トレイル)まで縦走出来るようだ。俄然歩いてみたくなったがここは熊の巣のような所、ちょっと恐い気もする。
釣り人 | 谷沿いの林道 |
谷を離れて上る | 峠の標識 |
若狭側へ下ると名田庄染ヶ谷、八ヶ峰家族旅行村という大きなキャンプ場がある。渓谷沿いの道は黄色のジャケツイバラ、紫の桐の花、ピンクのタニウツギ、白いシャガの花が花盛りだ。渓谷を抜けると南川本流にでて再びR162と合流する。
ジャケツイバラと桐 | 桐の花 |
タニウツギ | 南川 |
R162を上流へと走り、県道16に入り坂本川を遡る。緩やかな上りが続き、石山坂峠のトンネルを越えると佐分利川まで急降下である。立派なループ橋が出来ている。あっという間に平地まで下り、県道1号線に入る。県道を西へ辿り、佐分利川が細くなってくると徐々に高度を上げる。へばってきた身体にはちょっとした上りがこたえる。200m近くも上ってのかな。やっと峠だ。峠と云っても平地のようであまり峠といった感じがしない。逆峠(永谷坂)というらしい。ここからは京都府道1号線に変わる。地蔵さんが祀ってある。横の道標には「従是西 丹波國何鹿郡(是より西 丹波国何鹿(いかるが)郡)」と書いてある。やっと綾部市まで戻ってきたがまだ出発点までは大分ある。しかしここからは上林川に沿ってほぼ下りだ。もうあまり書くこともない。ひたすら山家駅へとペダルを廻す。由良川に架かる橋を渡ると山家駅だ。お疲れ様。いい運動になりました。走行距離は117km。
やっぱりタニウツギ | 石山坂峠 |
府県境 逆峠(永谷坂) | 峠の地蔵 |
上林川 | 由良川 |