北アルプス 上高地から天狗池往復 付:刈込池(白山山系)
(2021.10)

 10/14  早朝、自宅を出発して、10時過ぎ平湯アカンダナ駐車場に到着。バスにて上高地へは昼前に着く。快晴である。
 昼食にお焼きを二つ食べて、上流へと向かう。槍沢ロッヂのテント場まで行きたいが今日中には無理だろうな。今年初めてのテントを担いでの山行なので、どれくらい歩けるか見当が付かない。平坦な道を黙々と辿る。登山客は例年のこの季節に比べると閑散としたものだ。登山というよりは半分観光地なので若いカップルのおしゃれな登山客が多い。紅葉にはまだちょっと早い感じである。
 2時、徳沢園。休憩してソフトクリームを食べる。3時、横尾。例年だと広々としたテント場も予約していないと取れないというほどの混雑する場所だが閑散としている。次のポイントは槍沢ロッヂだが、ここからは上りとなるのでちょっと厳しいかな。横尾山荘で聞いてみると、空き室ありとのことで今日はここまで。ここは涸沢への分岐点だが、涸沢はもう紅葉は終わってしまったとのこと。
 横尾までは林道で車が入るので、物資輸送は楽なはずだがその割には食事は山小屋並で、宿泊代は下界の旅館並みだ。立派な風呂がある。

  
上高地碧天 
   
 梓川の老柳 清流の水藻 
   
 明神岳  
   
梓川の河原と奥の大天井岳  徳沢園 
   
横尾への道  横尾がちかい 

 10/15 朝食なしで、5時出発。エナジーバーを囓りながら暗い山道を辿る。一ノ俣沢、二ノ俣沢を過ぎると上りの山道となる。正面に朝日に輝く槍ヶ岳が見える。明るくなってきた槍沢沿いにはようやく秋の気配が漂っている。
 一時間半ほどで槍沢ロッジ。ここでババ平キャンプ場の料金を支払う。ここの小屋の眺めは凄い。槍沢の流れの向こうに横尾尾根の岸壁が覆い被さるように迫ってくる。紅葉ももうすぐ盛りとなる。
 ババ平までは3、40分かかる。深まり行く秋景色の中の道を上ってゆく。
 ババ平到着。テントが四、五張り残っているだけで閑散としている。

   
槍ヶ岳朝陽  槍沢の流れ 
   
 槍沢沿いの道 槍沢ロッジ 
 
ロッジ正面の眺め 
   
槍ヶ岳も大きくなった。  槍沢対岸の紅葉 
   
ナナカマドの葉はもう萎れかかっている  槍沢左岸は赤沢山の岸壁だ 
   
  ババ平キャンプ場 

 7:30、荷物を置いて、軽装で天狗平を目指す。年並みにストックに頼りながらヨタヨタと上っていると、若いハイカーたちが駆けるように追い抜いてゆく。小生にもあんな時代があったのかな? 信じられない思いがする。
 槍ヶ岳と天狗池の分岐点まで上がってくると、もう紅葉は終わりで僅かにナナカマドの赤い実が目を引くのみである。
 分岐点から左に槍沢カールを横切って進む。振り返ると西岳と長沢山の山並みが紺碧の空にくっきりと聳えている。槍ヶ岳に続くジグザグの登山道も望めるが登山者は僅かである。

   
  アザミにとまるシジミチョウ(ウラナミシジミ?) 
   
槍沢上流部   すっかり葉を落としたナナカマド
   
槍ヶ岳と天狗池の分岐点   ナナカマドの実
   
西岳(左のピーク)と長沢山(台形の山)  槍ヶ岳(左)へと続くジグザグの登山道 

 小さな谷間を少し上ると天狗池だ。思ったより小さな池だ。水溜まりかと思って近づいてみると底は浅いが澄み切っている。流れだしがあり、湧き水があるようだ。水面近くにカメラを構えるとなんとか逆さ槍も撮る事が出来たが、昔見たスイスの逆さマッターホルンほどの感激はない(http://tokuyoh.sakura.ne.jp/N6-swiss2/swiss2.html)。
 池の上に天狗原があるようだが、紅葉は期待できないし、もう疲れた。ここでのんびりしよう。

   
天狗池 (谷間に見えるのは常念岳かな?)  
   
   

 さて、後はババ平まで下るだけ。プラプラと下り、ババ平にテントを張る。
 夕食は、新しく考えたクスクス・ペペロンチーノだ。まあ、食える。酒は日本酒2カップ担ぎ上げた。今夜は暖かそうだ。

   
  天狗池辺りを振り返る 
   
猿の群れに出会う   
   
樺の紅葉  キャンプ場の夜 

 10/16 明日から、雨になるらしいので、今日は郡上八幡で車中泊して今年最後の鮎料理を食おう。
 急ぐこともないので、隣のテントの登山者と歓談して出発する。往復コースなので帰りはあまり書くこともない。淡々と歩くのみだ。明神辺りでまた猿の群れを見る。今日は土曜日なのでこの辺りまで下ってくると一般の観光客が多い。明神池にも寄らず、バス停に向かう。昼過ぎのバスでアカンダナに帰り、栃尾荒神の湯で汗を流して郡上八幡に向かう。

   
   

 10/17 昨夜は大きな鮎の塩焼きを2尾平らげて、冷や酒でしたたか酔った。雨は夜中に少し降ったが、たいしたことはなかった。今日は曇り空だが降りそうにはない。
 このまま大阪へ直行するのはもったいない。福井へ抜けて、ちょうどシーズンの上庄の里芋と日本酒「黒龍」を買って帰ろう。
 九頭竜湖畔を走っている時、ふと刈込池のことを思い出した。まだ行ったことはないがこの近くだ。ちょっと寄ってゆこう。紅葉が美しいと評判の所だ。白山三の峰から下る途中、この傍を通ったことがあるのだが立ち寄る余裕はなかった。
 九頭竜の支流、打波川を遡る。鳩ヶ湯を通り過ぎるが、今年は休業中の様子だ。さらに上流へと進む。行き止まりの広い駐車場に車を止める。結構尋ねてくる人が多そうだ。この辺りでは有名なのかな?
 一時間ほどブナ林の中を上ってゆくと刈込池にでる。残念ながら紅葉には2週間ほど早いか。しかし秋の気配は感じられる。ここは背後の願教寺山が大崩落を起こして出来た台地の上に出来た水溜まりとのこと。二時間ほどでぐるりと周回できる。

   
栗の大樹   
   
150mほどの登り   
 
刈込池 
   
   
   
マムシグサ   

 今回の山行は体の衰えをつくづく感じさせられた旅でした。
 せめて80歳までは歩いたり、自転車に乗ったりしたいものです。