四国仁淀川流域サイクリング
2021.04
何かのニュースで仁淀川水系の中津渓谷、安居渓谷が素晴らしいと出ていた。この辺りは最上流の面河渓谷と下流をカヤックで下ったことがあり、四国で一、二を争う
清流であることは実感していたのでこの渓谷も見てみたくなった。仁淀川の河口、伊野を出発して北上して愛媛県松山辺りに抜けよう。
4/07 14時、伊野到着。自転車組み立てに時間がかかり、15時出発する。R194を仁淀川左岸に沿って走る。晴天だが少し寒い。川の水はさすがに清らかである。以前、カヤックでこの辺りを下ったのは2003年の5月だったからもう18年も前になる。あのときは雨で30センチぐらいは増水していたが、それでも水は綺麗だった。沈下橋が架かっている。
R194は本流を離れて支流を北上するので、県道18号線に入り本流をたどる。道は途端に細くなり、路面も荒れている。
くねくねと蛇行を続ける川に沿って約30km走って、越知町の中心部に着く。町に入る手前に大きな公園(宮ノ前公園)がある。今夜はここにテントを張ろう。食料は途中の店で買った鮎の塩焼きの入った弁当だ。
以前、この河原でテントを張った | 宮ノ前公園 |
4/08 ダウンの上下のみで、寝袋なしなので明け方は少々寒かった。
ゆっくりして、7時出発。今日も快晴だ。しばらくR33で北上する。両岸は険しい山だが斜面に集落が開け人臭い。土佐は山奥まで人が住んでいるという印象だ。
中津渓谷入り口に到着する。小さな谷川だ。渓谷に沿って遊歩道がつけられている。さすがに清流だがまあわざわざ大阪から見に来るほどのことはなかったか。素晴らしい新緑の中の散歩は十分満足できるものではあったが。
川沿いの茶畑 | 山の斜面の集落 |
旧街道?沿いの集落・寺村 | |
三つ葉ツツジ | ヤブツバキ |
以下、中津渓谷 | |
さて、もう昼時だ。渓谷入り口で昼食を取り、次の安居渓谷に向けて出発する。少しバックして、支流の土居川を遡る。この辺りはR439だ。2014年の四国横断サイクリングで通った道だ。池川集落、山中にしては大きな町だ。仁淀川町に合併以前の池川町の中心だった。この前はここの民宿に一泊した。
安居川に入り、上流へと走る。川の中の大岩に小さな社がある。上流の大滝神社の分祠と書いてある。川をまたぐ鯉のぼりや満開の花桃を眺めながら5,6kmほど走ると見帰りの滝だ。ここが安居渓谷入り口だ。渓谷の一軒宿、宝来荘を朝予約しておいた。渓谷の探索に出かける。コバルトブルーの流れが美しい。圧巻は水晶淵。
池川集落 | 安居川入り口 |
大滝神社分祠 | |
見帰りの滝 | |
宝来荘 | 飛龍の滝 |
4/9 今日も快晴だ。池川まで戻り土居川沿いのR494を遡り、愛媛県境の境野隧道へと上ってゆく。ナンバーの大きい国道だけに林道に毛の生えた程度の道で、県境まで約500mほどの上りだ。用居口関所跡に旧松山街道の案内板がある。この道は古くは高知と松山を結ぶ街道だったようだ。ジョン万次郎も通ったようだ。境野トンネルを越えると愛媛県久万高原町に入る。こちら側は道も良くなだらかで仁淀川上流の仕七川まで東川を250m下るだけだ。川沿いは広々として田畑が広がっている。
仕七川に出る。ここは2014年5月に面河渓から下ってきて、ここの神社でテントを張ったのだった。そのとき夕食の缶詰や酒を買った店はもう閉店となっている。どんどん過疎が進んでいる。久万高原町は愛媛県で一番面積の広い町だが山ばかりでどこが中心かよくわからない。
国道脇の伐採場 | |
用居口 関所跡 | 境野隧道 |
城壁のような石垣の農家(梅木家住宅跡) | 仕七川辺りの仁淀川 |
これから、松山方面に抜ける訳だが、どういうコースを取ろうか。いずれにせよどこかで仁淀川水系から山脈を越えて瀬戸内海側に出なければならない。一番楽なのは西に走りR33 を北上する、二番目は東にこのままR494で黒森峠を越えることだが、ここまでちょっと楽しすぎている。ここは最も厳しそうな県210で井内峠(1092m)を越えて東温市に出よう。直瀬川を遡って山間の盆地、直瀬に出る。ここで県210が通行止めであることを知る。峠を越えたところで橋の付け替え工事が行われているので、バイクも通れないとのこと。自転車も無理だろう。やむを得ず、県153で東に走り、山を越えて面河ダムでR494に再合流しよう。
面河ダムバックウォーターの笠方に出る。山腹に瀟洒な別荘が何軒か建っているが集落はひっそりとしている。湖畔に広い公園がある。まだ3時前だが、今日はここでのんびりしよう。食料店か、せめて自動販売機でもと、集落を一周するが何もない。直瀬のコープで若干の食料を仕入れていて助かった。ここは標高700m、風が冷たい。
直瀬川 | 県153からの眺め、石鎚山系堂が森辺りか? |
面河ダム | ダム湖畔の公園 |
4/10 今日も快晴だ。今日は300mほど上って黒森峠を越えれば後は下り一方。
緩やかな上りをゆっくり上ってゆく。黒森峠。楽な上りだった。後は綺麗な舗装路を一気に下る。下りきったところに白猪の滝の案内がある。すこし歩かなければならないようだが時間は十分にある。ちょっと行ってみよう。ここは子規や漱石も見に来たらしい。まあ見に来なくても良かったか。
松山市内に入って、最後に道後温泉で旅の垢を落とそうとしたが、コロナ禍ですべて閉鎖され道後の町も閑散としていました。
峠までの上り道 | 黒森峠 |
石墨山かな? | 白猪の滝 |
? | イチリンソウ |