ネパールにて

あけぼのにヒマラヤの峰うかびいで地にはあまねく精霊の満つ

朝焼けに紅くかがやくヒマラヤの聖なる峰に祈りささげぬ

絵を描くわれの手元にみいりたる子らのすがたのまづしかりける

微笑める子らのすがたはおもふなれば幼きころのわれらに似たり

村村をとほりすぐればきこえたるナマステの声などかなつかし

ヒマールの宿に憩ひてながむれば闇ふかき谷蛍わたれる

ダンプスの子らの舞ひたる祭りの日山をも人をも愛すべきかな

ダンプスの夜はふけゆきて闇ふかしマチャプチャレのみ月に映えたり

ネパールの旅のおわりの寂しさにふりかへりつつヒマラヤあふぐ



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